野宿TOUR 2011 2日目


 

2年ぶりの野宿は約3時間で終了。

ですが、思っていたよりも寝起きは良さげです。寝る時は、あんなに止まっていた客待ちのタクシーも、気づけばいない時刻は午前5時。今日は四国上陸です。

 

朝イチの快速マリンライナーで高松へ。2両編成の223系は軽快に飛ばしていきます。この区間、1時間に片道5~6本ずつくらい運転されているのに本州側は一部単線。本州と四国を結ぶ唯一の鉄道ルートでとても重要な路線なのに、ちょっと設備的には細い気がします。

 

しばらく走ると、車両の左側となる東側からは力強い朝日。

茶屋町からは複線高架に変わり、児島で乗務員がJR西日本から四国に交代すれば、いよいよ瀬戸大橋。何度通ってもキョロキョロしちゃう、そうです、ワタシは観光客。

 

上陸後の坂出では、この先で追い越す普通列車からの乗客もあってか、立客も出る程の混雑。ま、この列車、2両編成なので混雑するのは当たり前か。

 


 

そういえば、マリンライナーって四国内で意外と飛ばすんですよね。関西を走る新快速と同じ223系なので、性能的には問題ないのですが、大きなライバルがいるわけでもないのに、最高速度130km/hというのは優秀です。

 

終点高松では、折り返しを7両編成にするため、先に入線している5両に連結してから到着扱い。私は、別のホームに停車している高徳線に乗り換えて2駅、栗林公園北口駅へ向かいます。

 

わずか8分ではありますが、さりげなく、この旅唯一のディーゼルカー。時間帯的なものもあって、埋まっている座席のほとんどは学生さん。未来ある若者に囲まれ、26才のオジさん、少し後ろめたい気持ちになりつつ、列車はすぐに栗林公園北口駅に。

 

駅からは歩いて香川県庁付近にある讃岐うどん屋さん「さか枝」へ。なんとこちらのお店、朝の6時からやっているんです!やったー!というわけで、今回もうどんを堪能。

 

このお店、注文すると麺が渡されて、それを自分でゆでる方式。もちろん、ダシや薬味も自分で入れるので、ほとんどセルフ(笑)。今回は、高松滞在が朝早くと夜だったので、うどんは無理かなぁと思っていたのですが、そこはさすが「うどん県」。探せばあるもんです。

 

うどんを堪能した後は、なんとなくブラブラしながら高松駅近くにある「ことでん」こと高松琴平電気鉄道の高松築港駅へ。やってくる車両は、神奈川では御馴染みだった元京浜急行の車両たち。というわけでカメラを向けるわけですが、朝日の角度的なモノもあって、なかなか上手くいきません。

 


 

そんなことしつつ、高松港のフェリー乗り場へ向かうと、なんと次の目的地こと直島へ向かう船の出港3分前。

 

別に急いでるわけでもないし、次の便にしようかなぁ・・とも思ったのですが、

係員さんが、「直島へ向かう方、お急ぎくださーい!」と叫んでいるし、たまたま前を歩いてた旅人さんも走ってる・・。

 

そこは人に流されやすいヤマカワさん。

ドサクサに紛れて、慌ててチケットを買って駆け込み乗船。

 

あっと言う間に、船上の人になったのでありました。

 

 

瀬戸内海に浮かぶ直島は、人口約3,400人の島。

島の北側には三菱マテリアル直島製錬所があり、昔から銅の製錬が行われています。

 

一方、直島は別名「アートの島」。

1989年に、安藤忠雄氏の監修を受けた「直島国際キャンプ場」が作られたのが始まりで、

その後も、自然や地域固有の文化の中に、現代アートや建築が置かれています。

 


 

なかでも「地中美術館」は、景観を損ねないよう、建物全体が地中に埋設された珍しい美術館。

自然の光を照明に使った部屋や、視界が限られている吹き抜けから見えるその景色が作品であったりと、

自然との調和がとても計算されています。

この日は、中が混雑しないよう、入場時間指定の入場制限がかけられていました。

 

=ベネッセハウスミュージアム(右上のコンクリ)=  

=李禹煥美術館=


 

地中美術館以外にも、ベネッセハウスミュージアムや李禹煥美術館などの施設がある他、

空き家などを改修し、空間そのものを作品化した「家プロジェクト」など、さまざまな取り組みがあります。

直島に着いて最初に目に入ってきた、赤いカボチャのオブジェもソレ。まるで島全体が作品となっているような、そんな島です。

 

一方、レンタサイクルの拠点となっているフェリー乗り場近くには、「I ♥ 湯」と呼ばれる銭湯があり、

用具ナシでも番台で全て揃うので、多くの旅行者が利用。

自転車や徒歩でかいた汗を、フェリー乗船前にさっぱり洗い流す事が出来ます。

(ま、その後フェリーで、おもいっきり潮風を浴びるんですけど。)

 

こういう貧乏旅行をしていると、銭湯に入るという事はそんなに珍しくもありませんが、

若い女子の声が響く銭湯というのは、ちょっとした違和感。

さすがアートの島。壁ひとつ向こうの声にいろんな妄想が膨らんで、感性が研ぎ澄まされます。

 

高松行きのフェリーは直島を夕方5時に出る便が最終。

島を1周して、お風呂入って、フェリー乗り場でダラダラして、ちょうどイイ時間。

やっぱり、朝の高松で駆け込んで始発便に乗ったのは正解だったって事ですね。

 

船内の自販機で買った500ミリのコーラ片手に、目が開けられないほど眩しい夕日に照らされながら、

フェリーに揺られること約1時間。再び戻ってきた高松は、すでに夕方の帰宅ラッシュ。

朝からずーっとイベント尽くしだったからか、さすがに眠気が。気がつけばウトウト・・。

 

このまま高松に泊まってもよかったのですが、明日の行程を考えると岡山にいたほうが良いかなという事で、夜のマリンライナーで再び本州へ。

 

岡山2泊目。昨日のコーヒーのおじさんは・・、いない模様。ってか、顔や腕がヒリヒリ。こりゃ焼けたな。

 

 

 

 

3日目へ続く=

 

 

 

2日目(2011/9/6)

 

岡山 5:28→(3101M)→高松 6:32(223系・2両)

高松 6:38→(317D)→栗林公園北口 6:44(キハ40・1両+キハ47・1両)

高松→直島 直島→高松

高松 21:40→(3168M)→岡山 22:38(223系・2両+5000系・3両)